ろ過 → 煮沸 → 保存までの“1日モデルスケジュール”を公開
災害、孤立、停電、あるいは世界の終わり——。
どんな状況でも「飲み水の確保」は、最優先の生命線です。
だが、水は集めれば終わりではない。
きちんと「ろ過」して、「煮沸」して、「保存」しなければ、命を守る水にはならない。
そこで今回は、サバイバルを想定した1日モデルの水処理スケジュールを紹介します。
イオンに閉じ込められた状況でも、誰でも実行できる「水のルーティン」です。
🕐 1日の水処理スケジュール(想定:成人1人)
7:00 雨水・井戸水を収集
- 朝のうちに屋上で雨水を回収(夜間に降った分をバケツ・ペットボトルに)
- 井戸がある場合は手押しポンプやバケツで組み上げ
🔧 回収目安:10~15リットル(飲用・調理・衛生含む1日分)
7:30 簡易ろ過(ペットボトル濾過装置)
- ペットボトルに小石 → 砂 → 活性炭 → ガーゼの順でフィルターを作成
- 回収水をゆっくり通すことで、濁り・虫・藻などの異物を除去
💡 この段階で「透明な水」になっても、まだ飲めません!
9:00 煮沸消毒(最低2分以上)
- ガスコンロ/キャンプストーブ/IH(電気が通っていれば)で沸騰水処理
- 完全にグツグツと泡立たせて2分以上キープ
- 火力が弱い場合は、10分以上の温めでも可
🛑 この工程を省くとバクテリア・ウイルスが残るリスク大!
10:00 冷却&ペットボトル保存
- 沸騰後、**自然冷却 or 氷(冷蔵が可能な環境なら)**で冷ます
- 完全に冷えたら消毒済みペットボトルに移し替え
- 飲用・調理用・歯磨き用など、用途別に分けて保管
☀️ 紫外線が入る容器は日陰・遮光場所で保管!
12:00 昼食・調理用の水を使用
- 10:00時点で処理した水から調理・スープ・お茶などに使用
- 余剰分は冷暗所へ戻す(菌の繁殖を防ぐ)
16:00 夕方の補充と予備ろ過
- 空き容器に残った未処理水を再度ろ過(夜に煮沸する分)
- **晴れていればSODIS用(紫外線殺菌)**の水も準備しておく
18:00 夜の煮沸&翌日分を確保
- 再度加熱して夕食と翌朝の飲用水を準備
- 就寝前にすべて密閉保存 or 冷蔵しておく
✅ 1日で必要な「水の内訳」目安(大人1人)
用途 | 目安量 | 備考 |
---|---|---|
飲用 | 2L | 夏場は3L以上必要 |
調理 | 2L | 米炊き・スープなど |
歯磨き | 0.5L | うがい含む |
洗顔 | 1L | 衛生用(タオル利用推奨) |
緊急用 | 1L | 余剰/予備水として確保 |
→ 合計:6.5L~7.5L/日
🧠 コツと注意点まとめ
- ろ過 → 煮沸 → 保存は「毎日の習慣」にすること
- 水の使い道を明確にして「飲める水」「使う水」に分けて管理
- 保存用のペットボトルは7~10本用意しておくと安心
- 余裕がある時は、ろ過→煮沸→冷却→分配をバッチ処理することで効率化
🚨 まとめ:生きるために“水の仕事”をルーティンに
水を集め、処理し、飲める形にするのは、
サバイバルにおいて最も重要な「日常業務」です。
1日をうまく回すには、“朝はろ過、昼は補充、夜は煮沸”の3工程を意識して行動すること。
飲み水を作る。それだけであなたはもう“文明の担い手”なのです。