THE BOYS

最近始まったアマゾンオリジナルの海外ドラマです。

シーズン2はもう制作が決定しているようです。

内容的には「ウォッチメン」に少し似ていますね。「ウォッチメン」は割と深く掘り下げたのに対して、この作品は細かくやっているという感じです。

「ウォッチメン」がヒーローにしかスポットライトが当たっていなかったのに対して、この作品は主人公が普通の、しかも臆病な人間の青年であるというのも、結構とんがっていると思います。ヒロインの女性は「セブン」と呼ばれるアベンジャーズみたいなグループに入るのが夢で、ついにその夢がかなうのですが、入ったとたんにあこがれのヒーローにセクハラされるわやりたくもない仕事をさせられるわで、ここら辺は現代の社会事情を表現しようとしているのだと思います。他にも宗教問題なども出てくるし、そもそもヒーロー自体が、選挙、大企業、資本主義などを皮肉っているようです。

アメリカのドラマはこういう体制批判みたいなのがお家芸になっているのかなと思いました。

日本のアニメとかが「異世界」、「学園的箱庭」で楽しくやろう、限定的な場所では活躍できる。というものなのに対して、海外ドラマや映画は何か「モノ申す」的な芸になっている感じですね。

「芸」というのはつまりコメディ要素として使って皮肉っているだけで、どういう未来がいいのかのビジョンや、コンテンツとして作品の世界観を作るといったことまではされていないようなので、どちらも私の求めているものではないのですが、「ヒーローを倒す普通の人間が主人公」というのは新しいと思いました。

セブンのリーダーにホームランダーというキャラクターがいるのですが(キャプテンアメリカとスーパーマンを足して割ったようなキャラ)彼もはっきり言って割と単純な悪者に思えます。できれば彼だけはほんとの聖人で、そのため逆に人殺しも平気とかいう設定だったらよかったのかと思います。

コメディとしてみると結構面白いので、最後まで見るつもりです。ただし、内容がえぐいので見るのに注意が必要です。肉片が結構飛びます。

レディ・プレイヤー1

いわゆるディストピア映画ですね。

ほとんどの人類はスラム街のようなところに住んでいて、「オアシス」
というゲームの中に浸っている。そんな中で主人公はそのゲームの所有権
を賭けて戦うという話。

ふつうディスピア物の映画は、真実を暴いて革命を起こして自由を手に入れたりするものですが、この映画は結局みんながスラム街でゲームをで現実逃避をしながら生きていくという構造自体は 変わっていません。

あと、主人公の家族も殺されていますが、親代わりの叔母とその恋人とは仲が悪く、「まぁ死んでもいいか」的な感じでしたね 。スピルバーグの作品は大体家族との絆がテーマになっており、ストーリーが進んで困難を乗り越えつつ、家族との絆を深めていくのですが、それはなし。SF設定としても、これからはVRとドローンですねという感じで、全体的にふわっとしています。 SF設定に関しては、スピルバーグはあまり興味がないのかな というのは昔から変わっていませんね。

見どころはあらゆるゲーム、アニメ、映画のキャラクター が登場する所。モブで登場するだけでなく、技の名前やキャラクターが ストーリーの要所要所でからんでくるところでしょう。私は「ガンダムで行く」というセリフには目がウルっときました。 こんな映画がどんどんできればいいなと思いつつ、スピルバーグ以外では無理なのかもしれませんね。