🐓 第2の火種 ― 命をつなぐ家畜との共生

商業施設だけで長期間暮らす、という架空の設定では、鶏やヤギを育てれば食料が増えるように思えます。しかし、生き物は備蓄品とは違い、毎日の世話と専門的な管理を必要とします。ここでは飼育を始める手順ではなく、その前提を考えます。

卵やミルクを固定の供給量にしない

産卵や泌乳は、種類、年齢、繁殖・健康状態、餌、環境などで変わります。鶏なら毎日必ず卵、ヤギなら毎日決まった量の乳が得られる、という在庫計算はできません。乳が出る条件も無視できず、動物がいるだけで食料の自給が成立するわけではありません。

餌と水を継続して確保できるか

人の残飯、正体不明の雑草、他の動物用のペットフードで代用してよいとは限りません。動物種と成長段階に合った飼料、適切な水、清潔な保管場所が必要です。農林水産省の飼養衛生管理基準などを確認し、実際の飼育は地域の家畜保健衛生所や獣医師に相談してください。

飼育場所と衛生管理まで考える

広い空間があっても、逃走防止、排せつ物の処理、外部の動物からの病原体侵入、温度、日常の観察などが必要です。動物のふんを少し乾かせばすぐ作物に使える、といった扱いは勧めません。乳や卵の食品としての扱いにも衛生管理が必要です。

薬やワクチンの自己使用、正体の分からない動物の捕獲、動物園・農場・ペットショップからの無断持ち出しを前提にしないでください。災害時に動物を見つけた場合は、所有者や自治体などへ連絡します。

自給の想像から見えてくること

動物を育てることは、食料を得るだけではなく、別の命に継続的な責任を持つことです。孤立した一人の生活なら世話を代われる人もいません。備えとしてはまず自分と既に飼っている動物の水・餌・避難先を確保し、新たな飼育を安易な解決策にしない方がよいでしょう。

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